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臨床工学技士という職業はなぜ誕生した?

 近年、医療機器の技術はめざましい進歩を遂げています。病院には、次々と新しい医療機器が導入されています。このような状況の中、医師や看護師だけでは医療機器の対応が出来ず、テクニシャンと呼ばれる専門職がいました。
しかし、国の定めた国家資格でなかったため医療現場では患者さんと機器の間を、そして医師と機器の間を取り持つ、医学と工学の知識をもつ技術者の存在はとても重要であるため、昭和62年に国家資格制度ができ臨床工学技士が誕生しました。
 
 


臨床工学技士の病院での役割は?

 病院の中には医師や看護師、放射線技師のように医療技術者のことをコメディカルと呼び、臨床工学技士もその中の職種でありチーム医療として患者さんの治療をサポートします。
臨床工学技士は厚生労働大臣の免許を受けて、
「医師の指示の元に呼吸、循環、代謝に関わる生命維持管理装置の操作および保守点検を行うことを業とする」とされています。
生命維持管理装置とは、人の呼吸、循環、代謝といったような生命の維持に直接つながる機能を代行したり、補助したりする装置をいいます。この「生命維持管理装置」の操作および保守点検を仕事とする医療職種が臨床工学技士です。
 
 


全国で活躍する臨床工学技士の人数

 平成29年3月5日に第30回臨床工学技士国家試験が行われました。
この時に合格者数は2,413人であり、過去をさかのぼると全国には41,533人の臨床工学技士がいます。
しかし、他のコメディカル数と比較しても必要とされている人数にはまだまだ足りていないのが現状です。